「孫の手」って「孫」じゃないの?!その由来は?

痒いところに手がとどく・・・そんな便利なグッズ「孫の手」。

昔はどのご家庭にも必ずと言っていいほどおいてありました。

棒の先が小さな子の手のような形になっていて、

「背中が痒いけどとどかない・・・こんなときに孫がいれば掻いてもらえるのに・・・」

こんなところから、あのグッズは「孫の手」と言われるのかと思っていました。

きっと私だけじゃなくそう思っている人が多いのではないでしょうか。

でも、そうではありません。

そこには違う由来があるんですよ。

 

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「孫の手」は「麻姑の手」?


「麻姑」は「まこ」と読みます。

私たちがずっと「孫の手」と思っていたものは、実は「麻姑(まこ)の手」だったということになります。

では、この「麻姑(まこ)」とは、いったい何なのでしょうか?
この「麻姑(まこ)」とは中国の西晋時代の神話に登場する仙女の一人ということです。

とても美人で鳥のような爪をしていたといわれています。

背中の痒いところに手が届かない・・・そんな時、

「麻姑の鳥のようなあの爪で掻いてもらったら、きっと気持ちがよいのだろうな~」

ということから、あの道具が作られ、そして「麻姑(まこ)の手」と呼ばれるようになったようです。

この麻姑の手、もともとは本当に爪が長く伸びた形状をしていたそうですよ。

そして、その麻姑の手が日本に渡ったのは、西暦1500年頃(室町時代)といわれています。

 

 

「麻姑(まこ)」が「孫(まご)」に変化


中国では、本当に爪が長く伸びた形状をしていた「麻姑の手」は、日本に伝わり次第に現在のような形に変化しました。

それと同時に、その形状が小さくてかわいい子供の手のような形であることから、「麻姑(まこ)」が訛って「孫(まご)」に変化したようです。

日本の「孫」の音が、「麻姑」の音と似ていたからこそ、そのような変化になったのでしょうね。

ちなみに、英語ではBackscratcher(バックスクラッチャー)と呼ばれており、まさに「背中を掻く道具」という意味。

日本では「孫の手」ですが、「granchild’s hand」なんて直訳しても、海外では理解されませんので、ご注意を(笑)

 

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我が家の「孫の手」

昔から伝わる孫の手も、今では進化して伸縮するものや、猫ちゃんの手の形をしたものなどおしゃれでかわいいものも出ていますね。

うちにもあります。

どこかのドライブインのお土産コーナーで子供が欲しがって買ったのですが、ステンレス製で形状は「熊の手」といったところでしょうか。

子供は背中を搔いていたわけではなく、おもちゃとして使っていました。

今では飽きて使っていませんが、今はおばあちゃんの便利道具に。

おばあちゃんはすごいですよ。

背中を掻くだけじゃありません。

取りたいものがあるけど、とどかない。

立ってとりに行くほど離れてない・・・そんなものを取るときは、これを使って取ってます(笑)

 

 

進化した「孫の手」

中国や日本だけでなく、世界各国で背中を掻く道具は存在するようです。

背中が痒くなる…搔きたいけどとどかない…という悩みは万国共通なんですね。

最近の孫の手は進化していて、先ほどもお話したように、伸縮するものや形状がおしゃれに作られているもの、

その他には、先がブラシ状になっていたり、折り畳み式のものなど、同じ「孫の手」とは思えないほど進化しています。

また背中を掻くだけではなく、届かないところに軟膏を塗ることができるようなものも出ているようです。

変わったものとしては一人で背中にシップを貼ることができる道具まで…。

ここまでくると、本来の「孫の手」とは違ってきている気はしますね。

でも、年をとって体が硬くなり、色んな所に手がとどかなくなり、それをかわいい孫が助けてくれる…という考え方は、なんだか心が温まる感じがしますね。

きっと、これからも便利な「孫の手」が出てきそう。

ちょっと楽しみですね。

 

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